基本的な考え方
当社及び当社グループは、事業活動を通じて、グローバルな視点から様々な環境課題の解決に取り組むことが重要であると認識しています。
事業活動のあらゆる面において環境への影響を低減するとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
事業活動を通した各種取り組み
環境に配慮した製品開発
環境保護と循環型社会実現への取り組みは、メーカーとして大きな責任であると考えます。
当社グループでは環境負荷低減に寄与できる製品開発やサービスの提供を積極的に行っています。
環境配慮型製品シリーズの世界ブランド「BEGREEN」
「BEGREEN」(ビグリーン)はパイロットの環境配慮商品の世界統一ブランドで、リサイクル材を使用した環境にやさしいエコロジー製品シリーズです。製品にリサイクル材を使用するのはもちろんのこと、製品を使い捨てにせず、廃棄物を削減する「インキの詰め替え・補充式」を積極採用した製品開発を進めています。
飲み終えたペットボトルなどを再利用したボールペン「B2P(Bottle to Pen)」、海洋プラスチックごみからリサイクルした再生樹脂を使用したボールペン「スーパーグリップG オーシャンプラスチック」、インキもペン先も交換可能なホワイトボードマーカー「ボードマスター」などボールペンからマーカーまで幅広い商品ラインナップを取り揃えています。
筆記具の修理受付
当社では製品を使い切りにせず、廃棄物を削減するために「インキの詰め替え・補充式」を積極採用しています。芯やカートリッジを交換して1本の筆記具を長くお使いいただくことが最大の環境保護と考え、大切な筆記具を永くお使いいただけるよう修理※を承っています。
- ※ 1,100 円(税抜価格1,000 円)以上の筆記具(有料)。詳細は「筆記具修理お問い合わせ」のページをご参照ください。
脱プラスチックパッケージの推進
企業の環境問題への取り組みについて注目されている中、製品にリサイクル材を使用することはもちろん、製品パッケージについてもプラスチックを使用しない紙製への切り替えを進めています。
環境問題に対する意識の高い欧州市場においては、先行して数年前より従来のプラスチックを使用したパッケージから環境にやさしいリサイクル紙製パッケージへの切り替えを進め、近年では日本国内で展開されている製品についても紙製パッケージを積極的に採用しています。
リサイクルへの取り組み
世界では今、プラスチックごみ問題が深刻化しています。日常排出されるプラスチックごみに加え、特に近年では生態系に大きな影響を及ぼす海洋プラスチックごみへの関心が高まっています。
当社グループではその海洋プラスチックごみからリサイクルした材料を使用した製品を開発するなど、リデュース・リユース・リサイクルを行うことにより、廃棄物を削減すると共に、資源の再利用を推進し、限りある資源の有効活用への取り組みを進めています。
当社グループだからこそできる環境負荷低減と、循環型社会の実現への取り組みを今後も推進してまいります。
ペットボトル再生材を利用した筆記具「B2P(Bottle to Pen)」
日本、フランス、アメリカの工場において一般家庭、自販機やオフィス等から回収されたペットボトルやウォーターサーバーの再生材を利用した筆記具を、2009年より製造・海外市場で販売しています。また「替え芯式」を採用し、繰り返し使用できる製品仕様になっています。
日常生活の中で身近な存在のペットボトルを身近な筆記具として再利用し、それをお使いいただくことで、ユーザーの皆様の普段の暮らしの中でできる環境への取り組みの一つになればと考えています。
- ※ B2Pは海外市場のみでの販売です。
スーパーグリップG オーシャンプラスチック
海洋プラスチックごみ・マイクロプラスチック削減のための試みとして、テラサイクルジャパン※が日本国内で回収した海洋プラスチックごみからリサイクルした、再生樹脂を使用した油性ボールペンの製造・販売を2020年より開始しました。本体の一部に海洋プラスチックごみからリサイクルした再生樹脂を使用し、加えてその他の部品についてもリサイクル素材を使用することにより、交換可能部品を除き再生材使用比率70%以上を達成しています。海洋プラスチックごみ由来のリサイクル素材の活用を広げ、流通を促進し、その回収の推進及び海洋プラスチックごみの削減に協力してまいります。
- ※ 2001年に大学生だった創業者が立ち上げたアメリカのソーシャルエンタープライズの日本法人。「捨てるという概念を捨てよう」という理念のもと、世界20か国以上で事業を展開。従来リサイクルが困難とされてきたものを回収して様々な製品に再生しています。
植物から生まれたバイオマスプラスチックを使ったボールペン
石油などの化石資源を除き、植物由来の有機資源を原料にした「バイオマスプラスチック」を本体の一部に使用した筆記具の製造・販売を2022年より行っています。
焼却処分時にCO2(二酸化炭素)が排出されますが、石油由来のプラスチックとは異なり、とうもろこしや小麦などの穀物を原料にしたバイオマスプラスチックを用いることで、原料となる植物の成長過程にてCO2を吸収するため大気中のCO2の増加を抑えることができます(カーボンニュートラル)。そのため地球温暖化の防止や化石資源への依存度低減に貢献できる素材として期待されています。
地球温暖化を抑制するために、事業活動を通してできることから取り組みを進めてまいります。
- ※本商品はノベルティ専用です。詳細は製品情報ページをご参照ください。
使用済みペンリサイクルプログラム
使い終わった多くの筆記具が廃棄されている問題に着目し、2020年4月よりテラサイクルジャパン※と協働のもと、環境負荷の低減と循環型社会実現の一助になることを目指して、使用済み筆記具を回収してリサイクルするプログラムを実施しています。
回収した筆記具は協力工場にて分解し、素材ごとにリサイクルされます。2023年には回収リサイクル材を部品の一部を使用したペンの商品化に成功しました。また残りの回収物を利用したアップサイクル等にも取り組んでいます。
プログラム開始当初は全国の事業所で当社全従業員とその家族を対象にした回収・リサイクル活動でしたが、現在では回収拠点も全国約500ヶ所の小売店店頭、自治体・学校関連へと拡がり、学校での回収・リサイクル活動では、回収物を分解、選別するリサイクル体験や、環境学習、探究活動等への授業協力も行っています。
当社では今後も広くユーザーの皆様にもご参加いただけるプログラムを検討していくとともに、筆記具の廃棄量削減を通じた、プラスチックごみ問題への取り組みを継続して進めてまいります。
- ※ 2001年に大学生だった創業者が立ち上げたアメリカのソーシャルエンタープライズの日本法人。「捨てるという概念を捨てよう」という理念のもと、世界20か国以上で事業を展開。従来リサイクルが困難とされてきたものを回収して様々な製品に再生しています。
トナーカートリッジリサイクル
1995年より、国内において使用済みのトナーカートリッジを回収してドラムの交換やトナーの再充填を行うリサイクルサービスを行っています。
厳しい品質基準と環境基準によってリサイクルしたトナーカートリッジをより多くの方にご利用いただくことで、「CO2排出量の削減」と「廃棄プラスチックの削減」を促進し、限りある地球資源を消費し続けるのではなく、持続可能な形で循環させることを目指しています。
欧米では市場の約半数以上がリサイクルトナーと言われている中、日本でのリサイクルトナー普及率はまだ25%程度。環境負荷軽減の取り組みの一環として、今後も推進していきます。
環境管理団体The SeaCleaners パートナーシップ・メンバー支援
パイロット・ペン・フランスでは、2016年に設立されたフランスのNGO団体・The SeaCleanersとパートナーシップ契約を結び、その活動を支援しています。
The SeaCleanersは、海洋プラスチック問題への取り組みと、世界の海の長期的な保護活動を行っています。また、今後は海洋プラスチック汚染の調査と根絶を目指して、海面を浮遊する大量のマイクロプラスチックの回収と処理を同時に行う、太陽光と風を動力としたプラスチック回収船の出帆も予定しています。
次世代の子どもたちへ環境配慮の教育や意識付け、リサイクル・リユースのための施策を、共に推進してまいります。
地球温暖化への対策
当社グループでは、地球の環境保護、温暖化対策への取り組みとして、製品からのアプローチはもちろんのこと、その製造・販売においてもエネルギーの効率的利用、使用量の節減を推進しています。
エネルギー削減の取り組み
当社グループ内各事業所では、オフィスや工場におけるLED照明の導入や製造に関わる省エネ機器の推進など、エネルギーの効率的利用や消費量の節減に取り組んでいます。
冬の寒さが厳しいパイロット・ノルディック(スウェーデン)では地熱を利用した暖房システムを導入し、エネルギーの削減に努めています。
廃棄物削減への取り組み
当社グループ内各事業所では、事業活動により排出される廃棄物削減への取り組みを進めています。オフィスや工場から排出される廃棄物の分別回収の徹底はもちろんのこと、日々の管理業務や製造工程を見直しながら、紙や原材料の使用量削減などを行っています。
工場内のリサイクルの推進
当社の主要生産拠点では、生産工程において排出するプラスチックや金属等の不要物をリサイクルして製品原料に利用しています。平塚工場では、ペン芯用樹脂をペレット材にリサイクルする再生装置を2020年に導入し、導入前と比較して廃棄物を98%削減することができました。今後も工場内でのリサイクルを推進していきます。
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- 【E】環境への取り組み
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