金だけではなく、様々な原料で万年筆に最適な固さの合金を作ります。
ペン先の材料の14 K合金を作る
ペン先の材料となる14Kの合金を、24 Kに銀や銅を混ぜて鋳造します。14 Kの金の含有率は58.5%で、24 K、18Kに比べてより硬さとしなやかさが出ます。万年筆のペン先には最も適しているといわれる硬さです。
地金を作る
ブロック状になった合金を圧延機にかけ、板状に伸ばして地金を作ります。100回前後圧延を繰り返すことで細長い地金になります。
スリット加工
(地金に細かい切り込みを入れる)
(地金に細かい切り込みを入れる)
地金にスリット(切り込み)を入れていきます。
山形圧延
切込みを入れた板金をさらに薄く延ばしながら圧延すると、切り込み部分が開いてペン先を効率よく切り抜ける形状が現れます。このときに使う圧延機は独特の“山形圧延機”。圧延機の中央部分がわずかに細くなっているため、ペン先に厚みをつけることが出来ます。
エラボー等のパイロット製品のソフト調万年筆は、この厚みが他の万年筆と異なり、より柔らかなタッチを生み出す工夫がなされています。