「こんなものを自らの手で生み出せたらおもしろい!」、そんなワクワクする知的好奇心と情熱が原動力[SHINGO さん / ペン画]

「こんなものを自らの手で生み出せたらおもしろい!」、そんなワクワクする知的好奇心と情熱が原動力
[SHINGO さん / ペン画]

2024/4/30

      

ペン画によるカラーイラストや海ごみで創る造形アートを手掛けるアーティスト、SHINGOさんをご紹介します。

あなたの創作活動について教えてください

「何ものにも囚われず型にはまらない...、そんな自由な発想と遊び心ある世界観で生み出されたもの=真のアートだ!」をモットーに創作活動を続けているHSP気質のアーティスト・SHINGOです。単純な線の繰り返しを繋げていくことで表現する「ゼンタングル手法」による絵の緻密さ・鮮やかな色彩...、そして、エッジの効いた線描が織り成す「タトゥーのような鋭さ」が特徴的なペン画のカラーイラストを手掛けています。近年では、島の海ごみを使った立体造形創作にも取り組むようになりました。

創作のアイデアは
どのように生まれてくるのでしょう?

海と山に囲まれた美しい景観を見ながら日課のウォーキングをしたり季節の移ろいにふれたりして、心身共にリフレッシュできて心に余裕が生まれた時です。例えば、ふと目にした無彩色のアスファルトを突き破って生えた雑草から強い生命力を感じ取った瞬間、思わずその美しさにハッ!として創作のアイデアが生まれてくる...、そんな感じです。

作品を創る上で
心掛けていることを教えてください

芸大生の頃から描き続けているペン画を一人静かに過ごせる自室で集中して描いていると、まるで瞑想をしているかのような穏やかな気持ちになって心が安らぎます。一方、すでに確立し慣れ切った自分の表現手法だけに固執することなく、これまで踏み込んだことのない未経験のジャンルであっても創作意欲が湧いたなら「まずは試しに、一回やってみる!」そんなチャレンジ精神を常日頃から作品を創る上で心掛けています。又、近年では社会問題になっている海ごみを使った立体造形を創作するようになりました。これまでの慣れ切った表現手法とは180度異なる角度から見た「未知なる可能性を秘めた巨大なアップサイクルアート⁉︎ 」への挑戦をしたことによって新たな気付き・刺激・発見があり、その結果...、表現の幅・視野が広がりました。

あなたにとって「かく(書く・描く)」こととは?

人が生きるために呼吸するのと同様、無意識下にやっている苦でない行為です。それは水を飲むのと同じくらい身体に馴染んだ自然な行為で、気づいたら手が勝手に動いているといった感じです。何も考えずにただ...、無心でペン先にのみ一点集中することで、忙しなく働き続ける脳と人に気を遣いすぎて疲れてしまう繊細な心をリラックスさせる癒しの時間として「かく(描く)」ことを取り入れています。

創造力の源は何ですか?

「こんなものを自らの手で生み出せたらおもしろい!」そんなワクワクする知的好奇心と情熱が創造するための原動力です。人がいない時間帯を見計らって寺社仏閣へ行くと静寂に包まれた凛とした空気が漂っています。そうした静かな環境に身を置きながら頭の中を空っぽにした状態で何も考えずリラックスしている時に、ふと...、「こんな模様を描きたいな!」「あんなものを創りたいな!」そんなインスピレーションが降りてきた瞬間に創作意欲を掻き立てられます。

photoトップメイン:鏡を見ながら自画像を描いた作品。 photo 01:ボールペンとマーカーで描く緻密なカラーイラスト。モチーフは正面を向いた人の顔。 photo 02:下書きはせずに、A4サイズの紙にボールペンでドローイングしていく。photo 03:愛と癒しに包まれた優しい社会への移り変わりを願って描いた作品、「地球在住宇宙人の辰詣2024」。 photo 04:マーカーで着彩して仕上げたカラフルでポップな世界観の作風が特徴的。 photo 05:創作へのインスピレーションをもらった壱岐島のパワースポット。

SHINGO さん
SHINGO さん
三重県生まれ。京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)卒業。上京後、渋谷109の子ギャル服を企画するアパレル会社にてデザイナー、某TV局にて2Dデザイナー、フリーアニメーター、エイジング塗装の職人を経て、アーティストの道へと進む。その後、ファッション絵師として「着るART」をコンセプトに海外(バイロンベイ、メルボルン、台北)の路上で外国人観光客にペン画のポストカード、ポスター、手描きのアートTシャツを販売する。その後、立体造形に興味を持ったことがきっかけで創作環境が整った北九州市門司港へと拠点を移し、門司港美術工芸研究所の研究員として1年間在籍し、創作活動に励む。最近では、ペン画のイラスト制作に取り組む傍ら、社会問題となっている海ごみを使った立体造形の創作活動(長崎県・壱岐でのアーティスト・イン・レジデンス2023)に挑戦するなど活動の幅を広げている。

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