ペンの先端にとても小さな金属のボールが入っていることから名付けられた「ボールペン」。細くて狭いボールペンの中には、とてもたくさんの技術が詰まっています。 では、ボールペンはどのようにつくられているのでしょうか? 今回は、ゲルインキボールペン「ジュース」を例に、その製造工程を紹介します。
ボールペンはこんなパーツでできています
シンプルに見えるボールペンは、実はいくつものパーツを組み合わせてつくられています。外側は、樹脂やラバーでできていて、中にはインキの入った「レフィル(替芯)」が入っています。レフィルは、樹脂でできた丸筒状の「カートリッジ」にインキを入れ、ステンレスでできた「チップ(ペン先)」を取り付けたものです。こうしたパーツを組み合わせて、ボールペンは完成します。
では、その製造工程を一つひとつ見ていきましょう。
STEP 1:チップをつくる
ペン先のことを「チップ」といい、ステンレスでできています。チップは、ボールペンの心臓部ともいえる繊細なパーツです。
まず、細長いステンレスの線材を短く切り、両端から少しずつ削ってチップの形に整えます。そして、片方の先端に硬くて小さな金属ボールを入れ、ボールが落ちないようにまわりの金属を内側に曲げます。
こうして、さまざまな方向から少しずつ削ったり、加工したりしながらチップをつくる約30の工程を、すべて1台の機械で自動的に行っています。
STEP 2:ボディをつくる
ボールペンのボディは、「グリップ」、「軸」、「クリップ」、「ノック部」などのパーツからできています。
まず、粒状の樹脂と、グリップ部に使われるラバーを機械に入れて溶かします。次に、溶かしたそれぞれの素材をパーツごとの型に流し込み、固めるとパーツの完成です。
STEP 3:レフィルをつくる
ボールペンのインキは、ベースとなる水に色剤(色のもと)とゲル化剤を混ぜ合わせてつくります。
インキを入れる樹脂製のカートリッジは、粒状の樹脂を機械に入れて溶かし、細長いパイプ状に押し出してから、カートリッジの長さで切断します。
次に、完成したカートリッジにチップを取り付けます。さらに、「インキ」と「グリス(インキの逆流や乾燥を防ぐための油)」を注入し、栓をして「レフィル(替芯)」が完成します。
最後に、「インキがスムーズに流れてきちんと書くことができるか」を確認するため、試し書きをしてチェックします。
STEP 4:ボディを組み立てる
製造工程の仕上げは、これまでにつくられたパーツを組み立てる作業です。
グリップにバネとレフィルをセットし、軸とクリップ、ノック部を組み立てれば、ボールペンの完成です。これらの工程は、組み立てから箱詰めまで、すべて機械で自動的に行われています。
普段なにげなく使っているボールペンもつくり方を知ると、いつもより身近に感じられるかもしれませんね。お気に入りの1本で書く時間を楽しんでください。
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