2021/07/28
書き味を左右する万年筆の心臓部、ペン先。 人の手によってひとつひとつ丁寧に つくられる製造工程を紹介!
ペン先に使う部品すべてを
オリジナルでつくっているのはパイロットだけ!
パイロットが万年筆の製造販売を始めてから100年以上の歳月が流れました。ペン先の部品づくりからペンが完成するまでの全工程を自社で手掛けるメーカーは、世界を見渡してもパイロットだけ! 今回は万年筆のペン先がどのようにしてつくられるのか、その工程をご紹介します。
金ペンの原料となる純金。トメ、ハネ、ハライがある日本語を書くのに最適な、弾力のある素材をつくります。
ペン先の先端部分「ペンポイント」をつくっているのは世界でも数社だけ! そのうちの1社がパイロットなのです。
ペンの形ができたら
次は、紙との接点となるペンポイントを溶接!
ペン先そのものの製造はもちろん、先端の小さな球「ペンポイント」もパイロットでつくっています。
ペンポイントの材料となるイリドスミン粉末(イリジウム+白金族など)の生成 → 製球 → 選別作業を経て、極小のイリドスミン球を電気によって一瞬にして、ペン先に溶接! ペンポイントを一本ずつ研いで整えたら、いよいよ最終ステップへ。
パイロットマークを刻印したペン先。だんだん万年筆らしくなってきました。
いよいよペン先づくりのクライマックス!
厳しい品質チェックを経て仕上げていきます。
そしてペン先は、刻印・成型の工程を経て、先端にインキの通り道となる“切り割り”を入れる工程へ。ひとつひとつを厳重にチェックしながら、仕上げの工程が続きます。完成まで、あとひと息!
万年筆のペン先づくりは、完成するまでにこんなにたくさんの工程が! つくり方を知っていると、万年筆が身近に感じられるかもしれません。皆さんもぜひ万年筆を使ってみてくださいね。
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