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イルミリー公式インスタグラム
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ILMILYができるまで

PILOTの新しいブランド「ILMILY」はどうやって生まれたか、どんな思いが込められているか、プロジェクトメンバーの中から代表で4名に聞きました。

  • 鈴木 展子
    鈴木 展子

    商品企画部 筆記具企画グループ
    (当時:湘南開発センター)
    プロジェクト開始当初はインキ開発を担当し、現在は商品企画を担当

  • 大久保 茜
    大久保 茜

    商品企画部 筆記具企画グループ
    プロジェクトでは、商品企画と全体管理を担当

  • 大越 あや
    大越 あや

    湘南開発センター
    プロジェクトでは、インキ開発を担当

  • 山田 楓
    山田 楓

    商品企画部 意匠グループ
    プロジェクトでは、デザインを担当

STORY #1ILMILYに込めた思い

素材からモノに向き合う

ILMILYブランドのプロジェクトはどういうきっかけで始まったのですか?

鈴木
私が当時所属していた開発部門ではインキ、素材、機構など商品すべてに関する研究開発を行っています。男性社員が多い部署ですが、女性メンバーだけでこれまでとは全く違う視点で何か開発してみないか?と言われたのが始まりです。
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大越
「好きに開発して良い」ということだったので、SNS映えも検討しながら、女性が欲しいと思う商品を自分たちも欲しいという視点で作ろうということで始めました。インキや機構が異なるものなど、数十種類のサンプルを作って、SNSを日常的に使っていそうな本社の女性社員にも意見をもらいました。

通常、開発部門からの企画提案というケースはあまりないのですか?

大久保
私たち企画部門がターゲットやコンセプトを決めて、開発部門に技術や性能の開発を依頼するケースが多いです。今回は開発部門からターゲットやコンセプトを含めた提案があり、これまでにないプロセスに、驚くと同時にとてもワクワクしました。
鈴木
社内プレゼンで商品化を進めていいという許可が出たのですが、開発部門のメンバーだけだと、色やカタチを作ることはできても具体的に商品化して販売するまでのノウハウはないので、商品企画部門のメンバーと一緒に企画しようという話になりました。本格的にプロジェクトが始動したのは2019年9月頃のことです。
大久保
部門を越えて一緒に開発するというプロジェクトも珍しかったので、通常の業務フローにのせて進めるには、もちろん難しい面もありました。開発部門と商品企画部門は物理的に離れた場所にあるため、オンラインのミーティングも活用しました。
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モノからコトを描く

ブランドのコンセプトはどうやって作っていったのですか?

大越
SNS映えする商品開発も検討していましたが、文房具が大好きな私たちオトナ女子が本当に欲しいと思う筆記具を作ろうということになりました。
山田
まずはメンバーの意見を聞き出すために資料を大量に作って方向性を決めていきました。その中から、20代〜30代の仕事を頑張る女性像が出て来て、筆記具を手にして使うことで気分が上がったり、一人の手書き時間にはゆったりとした気分になったりして、心にゆとりが生まれて、他人にも優しい気持ちになれるようなものにしたいね、ということでコンセプトや世界観を作っていきました。

その気持ちを表現して、“I Like Me, I Like You”の頭文字をとって、ILMILYというブランド名になったのですね。

大久保
メンバー全員がアイデアを持ち寄った中から、皆で選んで決定しました。

筆記具の商品開発を、いつもインキという素材開発で支えてきたメンバーが、企画やデザイン部門のメンバーに提案することから始まったプロジェクト。距離やさまざまな課題をクリアしながら、忙しい毎日を頑張っている女性が本当に欲しいモノを出発点にカタチにしていったのがILMILYブランドです。

手書きの「好き!」をシェアしたい

ILMILYというブランドにはどんな思いが込められていますか?

大久保
デジタル化が進んでいますが、手書きの楽しさが伝えられるといいなと思います。子どもの頃、文房具が好きだったという女性は少なくないと思うんですね。社会で活躍する女性たちが、文房具が大好きだった頃のことを思い出して、共感して、手にしてもらえるブランドになればと思います。
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自分たちが思い描いたILMILYブランドの女性像は、プロジェクトでのさまざまな経験を経て、さらに活躍の幅を広げるメンバーたちの姿と重なります。そんな彼女たちからのメッセージです。

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STORY #2イロ、カタチ、ナマエ

かわいいのに見えない!?

IILMILYブランドの第1弾となる12色の水性ゲルインキボールペンですが、色のラインアップはどんな風に作っていったのですか?

鈴木
開発部門でたくさん作った試作の中に、今回発売するペールトーンカラーのインキがありました。筆跡だけでなく、ボールペンのボディからインキの色が見えるのがかわいいねとサンプルを見てもらった方々から好評だったので、最初はこれで行こう決めました。
大越
筆記具という観点からすると、ラインアップの中には視認するにはギリギリの薄さの色もあります。最初は「これでは見えない」と指摘された色もありました。でも、文字を書くだけでなく手帳や手紙に小さなイラストを描く人もいるので、そういった方に今までにないような淡い色のボールペンがあれば表現が広がるなということで、インキ色の調整を行い、12色を揃えました。
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山田
12色全ての色のトーンを揃えて行くのが大変でしたね。インキが入っている状態のレフィル色はかわいいけど、そのインキで実際に書くとやっぱり薄すぎて…オンラインミーティングで微妙な色調の違いを伝えて、何度も調整してもらいました。

他の商品ではそういった色づくりはしないのですか?

鈴木
今回ほど細かい調整はあまりやらないです。今回は、女性だけに分かる微妙なトーンを表現したかったので手探りで作っていきました。
山田
ノックする部分も、ボディから見えるレフィルと同じ色にするために、何度もサンプルを作ってもらいました。
大越
これまで、本体デザインの決定プロセスに参加したことがなかったので、すごく新鮮でしたね。
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世界観を色名やペン以外にも

今回のシリーズにふせん、テンプレート、ぽち袋もありますね。

大久保
ペン以外も一緒に出そうという話は、かなり早い段階から出ていました。ブランドの世界観も出せるし、このペンを手帳や手紙に使って欲しいという、使用シーンの提案ができます。ペン以外の商品の企画担当者にもプロジェクトメンバーに入ってもらいました。

色名のこだわりについて教えてください。

山田
色の特徴が表現できて、使ってくれる人が共感を持ってくれて、名前がペンの色を選ぶ際のきっかけになればいいなという思いがありました。
最初に12色を4色ずつにした時の色バランスで3セットに分けました。セットごとに雰囲気が出たので、セット名を「Warm Heart Set」「Happy Bouquet Set」「Relaxing Time Set」と決めました。セットの中の4色も、その雰囲気のなかから、どんな色名にするのかを実際に絵を描いたりして考えました。
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例えばグレー系の色に「ダイヤの原石」とか、どれも個性的な名前がついていますね。

山田
グレー系の色は「Relaxing Time Set」に入っていて、夜のしっとりとした雰囲気をイメージしています。この色は最初にシンデレラというイメージからスタートし、我慢強さ・粘り強さ→いつか輝く→と発想して「ダイヤの原石」と名付けました。
一同
すごい発想力!
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これからのILMILYについて

ILMILYの今後について教えてください。

鈴木
私たちが欲しいと思った色やモノが商品化されて、ユーザーさんにもこれが欲しかったんだ!と思ってもらえるといいなと思います。第1弾はペールトーンの12色の水性ゲルインキボールペンですが、ターゲットの女性をイメージした商品企画を第2弾、第3弾も考えているので、ILMILYブランドとして女性に共感してもらえると嬉しいです。

Instagramを活用して発信していくということですが、いまどんな気持ちですか?

大越
頭の中でイメージしたことが言葉やカタチになっていく作業はとても刺激的でした。私たちの思いをInstagramでも発信して、どんな反応があるかがとても楽しみです。
山田
SNSは実際のユーザーさんの反応が分かるので、今からドキドキしています。「好き!」という感情をブランドコンセプトの核にしているので、私たちとユーザーさんの「好き!」を一緒に探していきたいと思っています。

イロ、カタチ、ナマエ、どれもに丁寧に込められた開発者たちの思いは、ILMILYを通じて、手書き+手描きの楽しさとなって広がり、ユーザーさんの新たなインスピレーションを刺激することが期待されます。Instagramでは、そんなユーザーの皆さんとの交流も楽しみにしていますので、ぜひ、一緒に盛り上げてくださいね!

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