お手入れの基本は、水洗いです。
万年筆のインキの色を変える際や、しばらく使わない時は、水洗いが必要です。
カートリッジを使用している場合
コップに水か40℃前後のぬるま湯を用意します。カートリッジをまっすぐ引き抜き、ペン先ごとコップに入れます。コップに入れておくのは1、2時間ですが、しばらく使っていなかった時には、寝る前に水やぬるま湯に一晩入れておくとより効果的です。ペン先を入れた直後は、水やぬるま湯がインキで濃く染まることがありますので、数回交換してきれいな状態で行いましょう。
コップからペン先を取り出したら、首軸からペン先に向けて流水で洗い流し、やわらかい布で水分をよく拭き取り、乾かして洗浄は終了です。
コンバーターを使用している場合
コップに水か40℃前後のぬるま湯を用意します。
コンバーターを装着したまま、ペン先をコップに入れて、きれいになるまで水を出し入れします。インキを吸入するように、水を繰り返し出し入れすることで簡単に洗浄することができます。
汚れがひどい場合はカートリッジと同様にペン先をコップにつけておくとより効
果的です。最後にやわらかい布で水分をよく拭き取り、乾かして洗浄は終了です。
様々なインキ色を楽しむことができるのも万年筆の魅力の一つです。パイロットでは、日本の美しい情景をイメージした、彩り豊かなインキ「iroshizuku【色彩雫】」シリーズをご用意しております。
使わない時にはキャップの閉め忘れにご注意を。
万年筆のキャップには、回しながらはずすタイプと、真っ直ぐ引き抜いてはずすタイプがあります。真っ直ぐ引き抜くタイプのキャップは、勢いよくはずすとインキが飛び出すことがあるので注意が必要です。
使用していない時には、ペン先の保護やインキの乾燥を防ぐためにキャップを閉めることも大切です。万が一放置してしまいインキが乾いて出なくなった場合は、ペン先に布やティッシュなどをあて、ペン先からインキをにじませるようにします。
万年筆は使うほどに手に馴染む筆記具です。そのため、自分以外の人が使うと、馴染んだタッチが変わってしまう可能性があるので、長時間 人に貸すことは避けましょう。
万年筆は使い続けることが何よりも大切
ひと通り使い方とお手入れを覚えたら、インキの色を変えたりペン先の種類を変えてみたりと、楽しみがグッと広がります。
毎日少しずつでも書いてみてください。使い続けることが、最高のメンテナンスになります。
手紙や履歴書などを書く特別な時だけでなく、手帳に書き込んだり、サインをしたりする際など、いろいろなシーンで万年筆を使用してみましょう。
あなただけの「書く為の道具」として手放せないものになるはずです。
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