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株主の皆様へ

平成28年12月期

平成28年6月期

代表取締役社長 渡辺広基

 株主の皆様におかれましては、平素より当社事業に温かいご支援と格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 ここに当社第15期(平成28年1月1日から平成28年12月31日まで)の事業概況をご報告いたします。


Q.
当期(第15期)の業績のポイントをお聞かせください。
A.

 当期においては、国内では政府や日銀による財政・金融政策により雇用や所得環境が改善し、景気は緩やかに回復しましたが、前半の急激な円高や各地での天候不順等の影響もあり、いまだ力強さに欠ける内需を背景に企業業績の先行きに不透明感が漂う状況で推移しました。また海外においては、米国では雇用や所得環境の改善が続き、景気は緩やかに拡大しましたが、欧州では英国のEU離脱問題を発端とする政治や通貨安等の不安が残りました。さらにアジアでは、中国を始めとする新興国経済の減速懸念もあり、前期に引き続き不安定な状況で推移する難しい一年となりました。
 このような経営環境の下、当社グループでは、基幹事業であるステイショナリー用品事業において、「フリクション」シリーズや「G-2(ジーツー)」、「アクロボール」シリーズをはじめとした付加価値の高い自社製品の販売を強力に展開しました。また、前期に引き続き経営の効率化によるコスト削減と研究開発力の強化充実に努め、世界で戦えるコストでの生産体制実現と、特色ある新製品群の開発に向けて取り組みました。
 その結果、当社グループの連結売上高は、急激な円高の影響による前期比約58億円の減収要因があったものの、主力である筆記具の販売が堅調に推移したことに加え、引き続き玩具事業も好調であったことから、983億50百万円(前期比0.8%減)となりました。また、連結経常利益につきましては、国内外で主力の筆記具の販売が好調であったこと及び生産部門でのコスト削減効果等により、210億52百万円(前期比9.2%増)と増益となり、昨年に続き過去最高益を更新することができました。

Q.
当期(第15期)の商品戦略はいかがでしたか。
A.

 現状では、国内の筆記具・文具市場規模は、ここ数年、少子化の影響もありほとんど拡大しておりません。その中で当社グループは高品質、高機能、高付加価値の商品群にて市場において差別化を図り、着実に売上を伸ばしてまいりました。当期もお客様の視点での商品作りを継続し、より使いやすく他社にない特徴をもった高付加価値商品を適正な価格で提供するという考えの下、極細のゲルインキボールペン「ジュースアップ」、水性顔料マーカー「ジュースペイント」、芯が折れにくいシャープペンシル「モーグルエア」等、魅力ある新製品を多数開発し、発売しました。また基幹であります万年筆につきましては、フラッグシップモデルとなる大型30号のソフトなペン先とエボナイト削り出しのボディを組み合わせた「カスタムURUSHI(漆)」を発売し、大変好評をいただきました。

Q.
輸出比率が高い中で、今後の海外戦略についてはどのようにお考えですか。
A.

 海外においては、当社が長年にわたり市場開拓を進めてまいりました欧州や米州等の先進国市場において、ゲルインキボールペン「G-2(ジーツー)」や「フリクション」シリーズなどの高付加価値商品による「PILOT」ブランドの定着を一層強化してまいります。加えて今後、大きな成長が見込まれる新興国市場において、最も大きな商品市場である油性ボールペン・油性マーカーの分野で販売を拡大し、強力に「PILOT」ブランドの浸透を図ってまいります。

Q.
当社のコーポレート・ガバナンスの考え方について教えてください。
A.

 平成27年(2015年)6月より「コーポレートガバナンス・コード」が上場企業へ適用され、コーポレート・ガバナンスの充実が企業の持続的な成長に必要不可欠な取り組みとして注目されています。当社の考える企業の使命は、企業活動の成果を、株主様・ユーザー様・お取引先様・地域社会・その他、従業員も含めたすべてのステークホルダーに対し適切に還元することであり、これにより企業価値及び株主価値の増大を図ることであると考えています。その実現のために、当社は公正で透明性の高いコーポレート・ガバナンス体制の充実に努めることを基本方針とし、またその企業活動の大前提として、自らの社会的責任を充分に自覚し、適切な情報開示や法令順守はもとより、高品質の製商品の提供、雇用や環境への配慮、上場企業として社会への貢献を積極的に果たしてまいります。

Q.
次期(第16期)の見通しについてお聞かせください。
A.

 経済は引き続き国内外ともに先行き不透明な状況で推移するものと予想されます。加えて、為替の動向が業績に与える悪影響も懸念され、当社グループを取り巻く経営環境は引き続き予断を許さないものと考えております。このような状況の下、当社グループは、従来以上に世界の中所得者層市場への低コスト・高品質商品の投入を加速するとともに、「フリクション」シリーズや「アクロボール」シリーズをはじめとする主力製品につきましても、世界各地の市場ニーズに合った商品の投入強化により市場を再構築し、世界シェアの拡大を図ってまいります。そのための、設備投資に加え、広告宣伝費等の販促費も積極的に投入して行く予定です。
 以上により、次期の連結業績予想といたしましては、売上高1,000億円、営業利益180億円、経常利益180億円、親会社株主に帰属する当期純利益125億円を見込んでおります。

Q.
株主の皆様へメッセージをお願いします。
A.

 当社グループは、来たる平成30年(2018年)の創業100周年に向けて「顧客満足度世界一の筆記具メーカー」になることを目指しております。高い品質と付加価値の象徴としての「PILOT」ブランドを、全世界に浸透・定着させるために全従業員で頑張ってまいります。
 また、これまでの株主の皆様の温かいご支援に感謝の意を表するため、次期は、中間期・期末ともに1株当たりの普通配当8円50銭に、「フリクション」シリーズ国内発売10周年記念配当5円を加えた、13円50銭(年間で合計27円)の配当実施を計画しております。これは当期の年間配当金合計22円に比べて5円の増配となる予定です。
 なお、2月13日付で公表いたしましたとおり、本年3月30日をもちまして当社は経営体制を一新し、次世代に橋渡しをすることといたしました。永きにわたり代表取締役社長を務めさせていただき、微力ながらも数々の改革を進めることができました。その間のご厚情に深く感謝申し上げますとともに、株主の皆様におかれましては、今後とも末長く当社へのご支援並びにご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


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